駐在は出世の近道なのか?
こんにちは、Keyです。
私は日系企業で海外駐在中に転職し、現在はコンサルティングファームに勤務しています。
前職で駐在が決まったときには、同期からは「さすが出世頭」と冗談を言われましたが、果たして駐在=出世の近道なのでしょうか。
私なりの意見を述べたいと思います。
目次
■海外経験は、今後のリーダーに必須
■駐在経験者の三つのキャリアパターン
■転職に有利な駐在期間
■海外経験は、今後のリーダーに必須
まず、海外でのビジネス経験はリーダーになるために必須条件であることは間違いありません。
今後の日本における人口・少子高齢化により、すべての企業がグローバル化を目指すべきとは考えませんが、ドメスティックなビジネスで生存できる可能性は、より小さくなっていくでしょう。
そんなときに、「海外ビジネスなんて全く知らないリーダー」が機能するとは思えません。
このブログの読者は、駐在中もしくは駐在経験者の方が多いでしょうから、わかると思いますが、「海外で働いたこともない日本のリーダーからの無茶な指示」ほど無価値なものはありません。
「お前、ここきて、自分が言っていることやってみろ」と言いたくなりますよね。
一度でも、どこの国でもよいから、駐在を経験している方は説得力が違います。
「そうはいっても、難しいのはわかる。だけどやれるためには、何を変えたらいいだろうか」と海外における背景を理解したうえで、解決にあたることが重要になってきます。
そこの背景が理解できない方は、今後海外オペレーションが中心になる大企業ではやっていけないでしょう。
■駐在経験者の三つのキャリアパターン
本題に戻ります。
じゃあやっぱり駐在すれば、出世の近道なのね、と言われるとそうではないと私は考えています。
駐在経験は、次世代リーダーの必要条件ではありますが、十分条件ではありません。
私の前職では、駐在している方のキャリアには、大きく分けて2つのパターンがありました。
パターン①海外流浪タイプ
結構このタイプの人が多かったです。
海外人材というのは、スタッフ・管理職含めて貴重です。
英語もそうだし、海外で生活基盤を作って動ける人というのは、必ずしも誰もができることではありません。
したがって、会社側は海外オペレーションは経験者で回したほうが楽、という結論に帰結します。
すなわち、アメリカで2年やって、そのあとシンガポールで5年、そうしてオーストラリアで3年、またアメリカに戻って3年・・・というように、ひたすら海外を流浪するパターンです。
海外オペレーションの中では、微妙に出世していくのですが、MAX部門長クラスのパターンです。
また、国内の方からは忘れ去られていたりするので、日本には居場所がありません。
ただ本人は海外生活好きが多かったりするので、特に意に介していなかったりします。
パターン②一回だけ海外タイプ
残念ながら、駐在中にパフォーマンスが出なかった、あるいは評価してもらえなかったタイプです。
本人は海外での勤務をもう一度望んでいたりするのですが、駐在から帰国あとはひたすら純ドメな仕事にアサインされるパターンです。
いつかはまた海外勤務を・・と望んでもなかなかチャンスが回って来ず、かといって、国内でもりもり出世するかといわれるとそうでもありません。
駐在期間が1年くらいと短いのも特徴です。
私の同僚もこのパターンの方がいましたが、駐在経験をアピールして、さくっと別の会社に転職し、そちらの会社で海外の仕事をされている方がいます。
1年海外にいれば、それなりにアピールにはつながりますし、自社でチャンスが回ってくるまで粘るより、戦略的によいと思いますね。
パターン③行ったり来たりで成り上がりタイプ
わかりやすいですが、これがいわゆる出世する駐在です。
ヒラで駐在→国内のスタッフ部門(経営企画、海外マーケなど)→海外子会社で管理職→国内で部門長→海外子会社で社長→国内で役員・・・のように、行ったり来たりしながら出世するパターンです。
海外では、日本でやるよりも大きな権限を持たせやすいので、日本では係長だけど海外では課長、というように一つ大きなを役職をつけることができ、これを繰り返すことでリスクを小さく人を育てることが可能になっていました。
ただ、運の要素がありますので、この軌道に乗る人は当然そんなに多くはありません。
■転職に有利な駐在期間
一方で、じゃあ自社の出世には興味がない、あるいはそれは難しそうだから、駐在経験を活用して転職しようと思った場合、有利な期間というのはあるのでしょうか。
これは、私の推測ですが「3年~5年」がベストな気がします。
1-2年では、当地のビジネスをどっぷりやりました、とアピールするには弱いですし、あまりに長すぎると「日本の商慣習に疎くて、海外でしか働けない人」と評価されかねません。
ただこれは転職先によりますので、例えばロシアで10年駐在していましたという方が、ロシアのスペシャリストを探す企業に転職するのであれば、それは武器になるでしょう。
上記は、「国内勤務が基本ながらも、海外とのビジネスもあり。また将来は駐在させることもできる」という、一般的に使い勝手が便利そうな人材という観点から、3年~5年という数字を推測しました。
尚、駐在中の転職の際に、まず私が使ったのはビズリーチです。
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