駐在員のキャリアデザイン

駐在員の転職・キャリアを考えるヒントにして頂くブログ

一生安泰な会社などない。駐在経験者こそ変化に富んだ道を征くべき。

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こんにちは、Keyです。
私は日系企業の海外駐在中に転職し、現在はコンサルティングファームに勤務しています。
今回は、先日会った元同僚から聞いた、安定した会社や産業を求める人達の話。 

目次

■30年間安定した産業と会社を求める人々

■安泰な会社なんて存在しない

■身に着けておけば安泰などという専門性もない

■唯一使える能力

■海外勤務経験者こそ、変化に富んだ道を歩むべき

30年間安定した産業と会社を求める人々

 

先日、久しぶりに以前の会社の同僚と食事に行きました。

ちなみに、私は30前半、彼ら彼女らも同世代です。

私が元々いたのは、いわゆる日系の大企業でして、世間では比較的ホワイトと言われるような待遇と職環境をもつ(多分)優良企業です。

一方で、近年は競争が激化、かつ主要市場自体が伸び悩んでおり、みんな今の会社の将来に不安を持っているようでした。

私は、転職経験者として、色々相談を頂く事が多いのですが、会う度に聞く質問は「大きな成功は望まないから、あと30年間安定する会社はどこか?」という質問です。

普段は、成長せよ、成長せよ、というややワーカホリック気味な環境にいる分、若い人でもそういう発想をするのか・・と普段の環境とギャップを感じました。

一方で、冷静に考えてみると、決して仕事は人生のすべてではないので、年齢が若かろうが、そのように考えるのは一般的であり、とにかく安全な環境に有りたいというのはごく自然な気もしました。


しかしながら、上記の質問に対し、私が言いたいのは「そんな会社はない」ということだけです。
大企業でも、例えインフラ企業でも、外部環境の変化のスピードが上がっている近年において、あと30年もつ企業なんて、誰にもわかりません。
実際、今から30年前、インターネットはなかったんですよ?

30年前に三洋電機や、今の東芝を誰が想像できたでしょうか。

象徴的なメッセージとして、先月に開催された世界経済フォーラム(ダボス会議)にて、カナダのトルドー首相が下記のような発言をされたそうです。

今ほど変化のペースが速い時代は過去になかった。

だが今後、今ほど変化が遅い時代も二度とこないだろう

[FT]デジタル時代 国家に試練 データ化で格差 自主性育む必要 :日本経済新聞

これは、本当にそうだと思います。

これまでも「激動の時代ではない」時代、というものはなかったと思いますが
主にデジタル技術の発展で、企業のあり方、競争のあり方、ビジネスモデルというものが大きく変わってきています。

大きな資本をもつだけでは、勝てない。要件が変わりつつある。

あるいは勝利の定義すら変わってきている。仕事柄、特に感じる事が多いです。

そんな時に、どこの企業だったらあと30年勝組になれるか?なんて誰がわかるでしょうか。

私は、安定を求める人こそ、こういった発想をすることが危険と思います。

 

身に着けておけば安泰などという専門性もない

 

100歩譲って、安泰な企業がないことはわかった。

次に出る質問は「どういった資格や専門性を身に着ければ一生食うに困らないのか」です。

これも、気持ちはわかります。わかりますが、「これを身に着けとけば一生安泰」という青い鳥を探すスタンスとしては、やはり企業を探すことと同じです。
少し前は、士業関係などの資格など、ある程度食いっぱぐれないものはあったでしょう。MBAという選択肢も、あったと思います(私も趣味の一環で今でも勉強したいと思ってる)。
今のはやりで言えば、プログラミングでしょうか。
しかしやはり企業と同じで、これを身に着けておけば、一生安泰な専門性というものなんて存在しません。
なぜならば、企業でも個人でも、外部環境の変化が進めば、競争優位は変化し、やはり技術や知識はすぐに陳腐化するからです。

 

唯一使える能力

 

そんな中で、私がビジネスで唯一私が朽ちないと思っているソフトスキル。

それは、変化に対応する力です。

それは、何があっても、動じず、対応し、自分の強みを発揮できるフィールドを探し、

キャッチアップし、自分の価値を出せる居場所を獲得する総合能力です。

これは朽ちないはず。なぜなら変化そのものを乗りこなす能力だから。

かのダーウィンも言ってましたよね。変化に強い種が生き残ると。

(蛇足ですが、コンサルタントはダーウィンのこの発言が好きな人が多い気がします。職種や自己肯定につながるからでしょうか。)

 

では、変化に対応する力とは何か。それは、どうすることで身につくのか。

ここからは私の考えですが、変化に強くなるには変化するしかないと思っています。

変化というのは面倒です。新しい環境、人間関係、知識、など、身につけるにはエネルギーが必要です。

現状に留まるの方が遥かに能率的に動くことができ、評価もされやすい。

しかし、あえて常に変化がある方を選び続け、変化することが当たり前になること。

そうしているうちに、異なる環境で、異なる人達と働き、異なる事象にも共通項を見出し、初めてのことでも以前の経験とヒモづけ、更に価値を創出することができるのだと思います。

ジョブズがいう「Connecting the dots」に近い世界観ですね。

 

海外勤務経験者こそ、変化に富んだ道を歩むべき

 

前職の人達の価値観を私は理解できます。だけど安全を求める人こそ、変化が怖くなる前に、変化することに慣れた方が良いと本気で思っています。

このブログを読んでくださっている駐在経験者の方たちは、国内で仕事をしてきた人達と比べれば、相対的に(自分で望んだ方も、望まなかった方も)変化をしてきた人達だと思います。

多分、社内で評価されている方が多いと思います。でもだからといって安寧せず、変化をもっと求めてほしい

自分自身も変化するのが怖かった性です。

新しい環境や人付き合いも面倒くさい。

褒めてくれる人達に囲まれていたい。

できれば、失敗したり、怒られたくない。

でも、結果として、新しい環境に飛び込んで、変化をし続けることで、徐々にそれに強くなっていることを感じていますし、また未来の価値につながっている確信しています

尚、上述の前職のメンバーも私の思いが若干伝わったのか、キャリアを考えるきっかけになったといってくれて、少しは役に立てて嬉しかったですし、やはり発信すれば誰かの役に立てることも在るのだなと思っております。


このブログで一環している主張は、むやみに転職は勧めない、まずは社内で変化し続けて、それでも実現できないなら転職をというスタンスです。
ただ最近は、別になんでも良いから、一回くらい職を変えたほうが良いのではないかと思うようになってきました。
それくらい、一つの会社にいると、変化に弱くなる気がするからです(これは会社によるでしょう。変化し続けている産業にいる人達は違うと思う)。

だから、敢えていうと、今まで似たような部署で、似たようなことしかしたことない人は、一回くらい転職を考えても良いということ。
だめなら戻ればいいんじゃないか?と私は思っていますし、そういうことを許容していく社会になっていくのではないかとも考えています。

 

 

尚、駐在中の転職の際に、まず私が使ったのはビズリーチです。

ハイクラス系の求人に関心ある方はもう登録されていることが多いとは思いますが・・

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