転職における正しい駐在経験のアピール方法
こんにちは、Keyです。
私は日系企業の駐在中に転職し、現在はコンサルティングファームに勤めています。
駐在経験は、いくつかの点で転職に有利でしょうということは以前書きました。
では実際に転職を目指す、あるいは活動中の方に向けて、どういったアピール方法が転職先の企業やエージェントにとって適切か、というのが今回お伝えしたい内容です。
ちなみに、むやみやたらな転職は地獄を見るだけであり、全く勧めません。
すでにある程度、転職検討の意思を固めた方向けの、実践的記事になります。
それでは、今回も私なりの意見をお伝えできればと思います。
目次
■前提条件
■ポイント①:勝負すべきは語学力ではない
■ポイント②:では何をどうアピールすればよいのか
■前提条件
まず、駐在経験にかかわらず、これをアピールしておけば間違いない、万事OKという方法論はありません。
転職先の企業によって欲しい人材と、その評価軸は異なるからです。
当たり前ですが、人材確保は需要と供給の関係であり
・ハイタッチの営業が欲しいならば、そういう経験やコンピテンシーのある人
・新商品のマーケターが欲しいならば、商品企画や営業企画の経験やコンピテンシーがある人
を企業はほしいわけです。
これらに加えて(あるいはこちらが一番上にくる企業もあると思いますが)、その企業のビジョンや社風と整合できるか、とか、提供できる待遇面とのバランスなどが重要になります。
かといって、「会社によって軸は異なるので、人それぞれアピール方法は違います」だとブログを書く意味がありません。
したがって今回は、「人の評価」には最も厳しい業種の一つであろうコンサルティングファームを前提とします。
また、ITコンサルではなく、戦略や業務改革のコンサルタントを想定します(私がそうなので)。
求人時に重要にしていることは、
・論理的思考能力
・課題解決の経験
・コミュニケーション能力
・語学力(むしろ割とできることが前提)
・経営企画系の知見
あたりでしょうか。
もちろん、上記は一例で、インダストリーのとがったナレッジや会計の知識なんかも、評価対象とは思います。
すごい特殊な人材像を欲しているというわけではなく、事業会社(普通の会社)の経営企画とか、事業計画とか、そのあたりの典型的な求人像とも近いのではないかと思います。
■ポイント①:勝負すべきは語学力ではない
先ず結論から。
英語をはじめとした語学力は評価されます。
できること前提で、できないとマイナス評価という場合もあるかもしれないけど、とにかく評価に関与しないということはありません。
しかし、それをアピール材料の中心に持ってくるべきではないと考えます。
私が考える理由は2つ。
1)語学力起点では、魅力的なエピソードを練れない
2)単純に差別化しにくい
一つずつ見ていきます。
1)語学力起点では、魅力的なエピソードを練れない
すでに職務経歴書を作ったことがある方、転職の面接を受けたことがある方はご存知と思いますが、基本的に、自分の強みと経験は紐付けてエピソード化する必要があります。
私はXXが強いんです。以上。では、裏付けがありませんよね。
私はXXが強いんです。なぜならば、こういう経験をして、乗り越えてきたから、ナレッジとしてたまっているのです。
こういう言い方をしなくては説得力がありません。
その際に、語学力単体ではエピソードを作るのは難しい。
作れたとしても、「最初は回りが何言っているかもわからなかったけど、頑張って勉強したら、ちゃんとコミュニケーションできるようになりました」という大変つまらない内容になります。
しかし案外、私のように語学に不自由のあった駐在経験者は、このあたりのことをつい語りがちです(実際それが頑張ったところであり、つらかったところだから)。
もちろん、それどのように乗り越えたか、自分なりのどういう工夫があったか、を語るのであれば、それなりにはなると思いますが、何となく月並みな内容になりがちです。
2)単純に差別化しにくい
コンサルは特に多いのかもしれませんが、最近の20代では英語は基本スペックになりつつあります。
留学経験者や、帰国子女、非日本人、あるい地道な努力で、英語がある程度デキる人はわんさかいます。
そして、コンサルティングファームでも、英語の面接は意外とありません(マッキンゼーはあるけど)。
つまり、TOEICくらいしか定量的に測る指標がないわけです。
そうなると、900点以上の人はわんさかおりますので、ピュアな語学力で勝負しようとすると、非日本人や帰国子女には歯がたちませんし、TOEICマニアとの点差も大きくならないわけです。
以上2点から、「語学力」に頼ったアピールはあまりワークしない可能性が高いです。
■ポイント②:では何をアピールすべきなのか
残念ながらマジックワードはありません。
別に駐在経験に限った話ではありませんが、泥臭くて生々しい経験そのものを、論理的に、自分の観点で語ることが重要です。
参考までに、わかりやすいフレームはあります。
・その時の会社(あるい部門、グループ、チーム)の課題
・解決するために取った行動(チームの活動ならば、自分の役割)
・そのときのチャレンジと乗り越え方
・成果(定量・定性)
・今後の改善点
そして、駐在経験者特有として、
・海外ならではの生々しい観点
・日本と海外の仕事の進め方やコミュニケーションの違いなど
(駐在員は日本の本社と現地に挟まれる事が多いので)
このあたりが、課題とかチャレンジでスパイスとして、熱っぽく語れると、駐在兼健社としての強い差別化ポイントになります。
なぜならば、コンサルに仕事をお願いする日系の会社も同じようなことに悩んでますから、そこの経験やリアルなナレッジがあるのは、非常に強みになるからです。
さらに言っておくと、これは転職時だけでなく、実務に入ってからも武器になりますので、体系的に整理しておくことをおすすめします。
これらの内容は、私も最初からうまく書けたわけでなく、転職サイトの職務経歴書を何度も書いてみたり、転職エージェント経由で色々指導もしてもらいました。
転職を検討していない方は、あくまで棚卸なので、ワードファイルにアピールしたい経歴を3つ4つ書いておくだけでも、いつか役に立つかと思います。
だんだん忘れていきますからね。
尚、駐在中の転職の際に、まず私が使ったのはビズリーチです。
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